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日本のツバメの種類、6種全ての特徴をご紹介!

日本のツバメの種類、6種全ての特徴をご紹介!

春になるとやってきて、民家の軒先やビルなど、
人間の身近なところに巣を作り子育てをするツバメ。
みなさんはどのくらいツバメのことを知っていますか?
今回は、日本で見られるツバメの種類とその見かけ方、
意外と知らないツバメの生態について調べました。

日本で見られるツバメは、スズメ目に属するツバメイワツバメコシアカツバメショウドウツバメリュウキュウツバメの5種類。
それに、 アマツバメ科というツバメ類とは縁の遠い別のグループに属していますが、アマツバメ目に分類されるヒメアマツバメがよく見られます。
それぞれの種類ごとに生態や特徴をみていきましょう。

《ツバメ》

ツバメ House(Barn) Swallow

ツバメの鳴き声や見分け方

・生息地:北半球の温帯地方に広く分布、日本では主に九州以北に渡来、町の中や周辺の農耕地、河川敷などに生息
・全長:約17cm
・鳴き声:〈チィチュロリ、チュリチュリ、ジュリリ〉 警戒時〈ツピー、ツピー〉
・見分け方:飛行時、尾羽根の一番外側が細長く飛び出ている
・羽毛:喉から額にかけてが赤茶色、光沢のある藍黒色の背中、胸は白色、二股形の尾

ツバメについて

スズメ目ツバメ科。漢字表記は〈燕〉。
日本では最も普通に見られるツバメの仲間です。北半球の温帯地方に広く分布し、日本には夏鳥として繁殖のためにやってくる渡り鳥です。
北海道から九州の種子島ぐらいまでの地域に、毎年3月下旬から4月上旬ごろに渡来し、9月中旬から10月下旬になると島伝いに東南アジアへ戻っていきます。
飛んでいる昆虫を空中で捕まえて食べ、水をのむときも飛びながら水面の水を飲みます。
町の中や周辺の農耕地、河川敷などにすみ、人家や店など人間が造った建造物に巣を作ります。
繁殖期にはつがいで行動し、民家の軒先などの人工物に泥と唾液で固めたおわん型の巣を作り子育てをします。
古くから人々に親しまれている鳥で、農村では害虫を食べる益鳥として、人家などに作られたツバメの巣も、商売繁盛安全の印として見守られてきました。

ツバメの巣

ツバメの巣と育雛する親鳥

 

 

《イワツバメ》

イワツバメ Asian House Martin

イワツバメの鳴き声や見分け方

・生息地:東アジアからヨーロッパにかけて分布、日本では北海道から九州までの地域に渡来(九州ではかなりの数が越冬)、山地から市街地などでみられる
・全長:約14cm
・鳴き声:「ジュピッジュピッ」「ジュルッ」「チュビッ」
・見分け方:飛行時、ツバメより尾羽根が短く、浅い凹型
・羽毛:頭から背にかけて紺色光沢のある黒、腰が白色。尾の根元と足が白

イワツバメについて

スズメ目ツバメ科。漢字表記は〈岩燕〉。
夏鳥として北海道から九州にかけてやって来るツバメの仲間です。
岩場に巣を作るためにこの名前が付きました。
ツバメよりも一回り体が小さくて尾も短く、腰の部分が白いのが特徴です。
平地から山地にまで見られ、本来は海岸や山地で自然の岩壁に営巣していましたが、町の中の建造物や橋桁などに集団で営巣することが増えています。
天井に近い位置に、泥と枯草などで深いどんぶり型の巣を作り、小さな入り口から出入りします。
ほとんど地面に降りることはなく、巣材を集めるために時々地面に降りてきます。
繁殖が終わってから渡去するまでの生活の様子はあまり分かっていません。

イワツバメの巣と親鳥

 

《コシアカツバメ》

コシアカツバメの鳴き声や見分け方

・生息地:東南アジアから地中海沿岸地方までに分布、日本では北海道から九州までの地域に渡来(九州では少数が越冬)、市街地や農耕地などに生息
・全長:約18.5cm
・鳴き声:「ジュリリ ジュリリ チュー」「ジョイジョイ」「チュリチュリイ」
・見分け方腰の部分が赤い、尾はツバメより太めで長め
・羽毛:目の後ろから首の後ろにかけて赤茶色、濃い紺色の背中、翼と尾羽は黒く、腰の部分が赤、喉から腹まで黒褐色の縦班

コシアカツバメについて

スズメ目ツバメ科ツバメ属。漢字表記は〈腰赤燕〉。
ツバメより熱帯域に住み、ツバメよりも1ヶ月ほど遅い4月下旬から5月上旬に渡来します。
日本では全国で見ることができますが、関東南部以西、特に西日本に多く見られる鳥です。
日本で繁殖するツバメ科5種のうち最も体が大きく、尾羽も長め。名前のとおり、腰の部分が赤いのが特徴です。
ツバメと同様に昆虫を餌にしますが、翼を広げたまま、尾も拡げ、空中を滑るようにゆったりと飛行し、ツバメよりも空中の高いところで餌をとります。
巣はお椀型のツバメに比べ、入り口の狭い、縦半分に割ったとっくりを横にしたような形をしているのが大きな特徴です。
一般家屋よりも、ビルの天井や橋などコンクリート製の建造物に泥や枯草などで営巣します。
ツバメと違い集団営巣する傾向があります。
10月から11月初めまで繁殖地に留まり、ねぐらを作らず、巣をねぐらに使いつづけます。
九州では越冬するものもおり、越冬中も巣に入って眠っているようです。

特徴的な形のコシアカツバメの巣

 

ショウドウツバメ》

ショウドウツバメ Bank swallow, Sand martin

ショウドウツバメの鳴き声や見分け方

・生息地:北半球北部の広い範囲に分布、日本では北海道全域に飛来、水辺、農耕地、草原などに生息
・全長:約12cm
・鳴き声:「ジュジュジュ」「ジュー」「ビィー」
・見分け方:尾は浅い凹尾で、広げると角形、くちばしが黒い
・羽毛:背面は全体が茶褐色で、顔から腹部にかけて白色、胸にT字形の帯

ショウドウツバメについて

スズメ目ツバメ科。漢字表記は〈小洞燕〉。
ショウドウツバメはおもに北海道にやって来るツバメの仲間です。
土の壁や崖などに小さな穴を掘って巣をつくるツバメなので、「小洞燕」の名前がついたと言われています。
北半球北部の広い範囲で分布する鳥ですが、日本では北海道でのみ繁殖します。
5月中から下旬頃北海道に渡来し、その他の地域では春と秋の渡りの時期に通過するのが見られます。
日本に渡ってくるツバメの中で最も小さい種類で、茶色っぽいのが特徴。胸にあるネクタイのような暗褐色の帯と縦線がチャームポイントです。
繁殖期は6月から8月。湖や河川沿いにある自然の崖や、土砂採取などでできた人工的な崖に、数十~数百の集団で横穴を掘って営巣します。
巣の直径は5cm~10cm、奥行きは20cmから深いもので1mにもなります。
崖に何十もの穴があき、その周りをたくさんのショウドウツバメが飛び回る光景は圧巻だそう。

ショウドウツバメの集団繁殖地

 

《リュウキュウツバメ

リュウキュウツバメ Pacific Swallow

リュウキュウツバメの鳴き声や見分け方

・生息地:インドから東南アジア、オセアニアまで広く分布。日本では奄美大島以南に留鳥として分布。海岸、河川、農耕地などに生息
・全長:約13-14cm
・鳴き声:「ジュイッジュイッ、ジュリリジュリリビリリリー」
・見分け方:止まっている時、尾は翼より短い。飛行時はツバメに似るが、胸に黒帯がなく、腹も白くない
・羽毛:胸から下は灰褐色、額から胸にかけて赤褐色、頭から背、翼や尾羽は青い光沢のある黒。尾羽の付け根部分の下側には黒色のうろこ状の斑

リュウキュウツバメについて

スズメ目ツバメ科ツバメ属。漢字表記は〈琉球燕〉。
渡りをせず留鳥として奄美諸島や琉球諸島で年間通して生息しているツバメの仲間ですが、一部は小規模な渡りをしていると考えられています。沖縄本島ではもっとも普通に見られる野鳥のひとつです。
ツバメと似ていますが、体は全体的に黒っぽく、ツバメよりも少し小さめです。
村落や市街地、農耕地など、人家近くに多く生息しますが、河川敷、海岸、断崖や洞窟などにも生息します。
飛翔はツバメ同様巧みで、飛行中の昆虫類を空中で捕食します。
巣材の土や草などを採集する以外は地上に降りることはなく、電線などで休止します。
人家、神社、仏閣、橋梁下など人間が造った建造物に巣を作りますが、ツバメよりも洞窟や崖などの自然物に巣を作ることが多いです。
巣材は、枯れ草と泥を主材として椀形に造り、巣の形はツバメによく似たおわん型です。
少し赤っぽい色をしているのは、沖縄の亜熱帯地方の土の色によるものだそう。

 

《ヒメアマツバメ

ヒメアマツバメ House Swift

ヒメアマツバメの鳴き声や見分け方

・生息地:ヒマラヤから東南アジア、中国南部、台湾等に分布、日本では茨城県以西の太平洋岸に分布、市街地や農耕地などに生息する
・全長:約13cm
・鳴き声:「チリリリィー」「チュリリリリ」「ジュリリリリ」
・見分け方:ツバメよりも一回り体が小さい。尾は短く、切れ込みが浅く四角い。翼は長めで広げると鎌形、嘴は黒く短い
・羽毛:全体が黒褐色、のどと腰だけ白い

ヒメアマツバメについて

アマツバメ目(ヨタカ目とする説もあり)アマツバメ科アマツバメ属。漢字表記は〈姫雨燕〉。
ツバメと名前がついていますが、スズメ目に属するツバメの仲間とは異なり、アマツバメ目アマツバメ科というツバメ類とは縁の遠い別のグループに属する鳥です。
しかし空中を飛びながら昆虫を捕らえる点は同じで、 見かけもイワツバメとよく似ています。腹が白いツバメ科に比べ、アマツバメ科は腹が黒いことが特徴です。
もともとは日本には生息しない鳥とされていましたが、1967年に静岡市ではじめて繁殖が確認されました。その後日本で分布を広げ、局地的に留鳥として繁殖しています。
アマツバメ科の鳥は飛ぶことへ進化し、飛行時の抵抗を少なくするため、飛行に邪魔になる脚は極端に小さくなっています。翼が長く脚が短いため、平らな場所では翼がつかえて飛び立つ事ができないので、地面には降りず、歩くこともほとんどありません。
そのため「皆前趾足(かいぜんしそく)」と呼ばれる、コウモリと同様に岩場に引っかけて止る、すべての指が頭の方を向いている足が特徴です。
曲がった爪で崖などへ崖にしがみつくのにだけ、この足を使います。
枝に止まることもできず、食餌、水浴び、水を飲むこと、交尾、なんと睡眠まで生活のほとんどを空中で行い生活をしています。
ヒメアマツバメの巣作りの最大の特徴は、コシアカツバメやイワツバメの巣を利用して自分の巣にすることがあることです。
その際には、巣の入口に羽毛をつける習性があり、巣の入り口から羽毛がはみ出しているので、それがヒメアマツバメの巣だという目印になります。
地上に降りることができないヒメアマツバメは、巣の材料ですら飛びながら集めなくてはいけないため、空中に漂う羽毛や枯れ草を巣に使うのだそうです。

 

いかがでしたか?
今回は日本でみられるツバメの種類とその生態についてお伝えしました。
ツバメの巣作りについてさらに詳しくは、
《「ツバメ」の巣作り 縁起がよい?でも困る…!》もぜひご覧ください。

参考資料:
『ツバメ観察全国ネットワーク』
『フリー百科事典 ウィキペディア(Wikipedia)ツバメ科』
『フリー百科事典 ウィキペディア(Wikipedia)ヒメアマツバメ』
『デジタル野鳥図鑑』
『BIRD FAN | 日本野鳥の会 野鳥図鑑』

ツバメは世界中に生息しており、
日本にも多くの種類のツバメが渡って来ているのですね。
ツバメの巣に、さまざまな形があることも意外でした。
この記事をきっかけに、少しでもツバメに関心を持っていただけたら嬉しいです。

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